Solutions

DIAMのソリューション

合成ダイヤモンドのスペシャリスト

DIAMはCVD による導電性ダイヤモンドの合成 ・製造を行うメーカーです。10 年にわたる成膜条件を軸とした研究を行い、耐久性、高い導電性、大面積での安定的な成膜ノウハウを確立しました。
高い硬度や屈折率、熱伝導性、化学的安定性など特異な性質を有するダイヤモンドは、テクノロジーの進化や環境負荷低減へ対応できる素材として、社会的ニーズが飛躍的にかつ急速に増大しています。

Disinfection

殺菌・消毒・衛生管理

家庭や商業部門を含む多くの場所で殺菌、消毒、衛生的環境の維持が求められます。導電性ダイヤモンド技術で高濃度オゾン水を生成し、殺菌、消毒、衛生的環境を維持します。
  • 用途:殺菌、消毒、衛生的環境の維持
  • 技術:オゾン水の生成
  • 貢献:除菌/ 殺菌/ 消臭
オゾン水の生成

オゾンは、自然界ではフッ素に次ぐ、塩素の約7倍にもなる非常に強い酸化力を持っています。原料は水と酸素だけで、次亜塩素酸水よりも人体への影響が低いため、触れても肌荒れせず目や口に入っても問題なく安全です。この強力な酸化作用は、殺菌・脱臭・漂白などに利用でき、世界中の医療機関や食品工場、保育園など、様々な施設で殺菌や感染症対策のために使われています。
CASE 1

小型で簡便な装置で高濃度オゾン水
水道の蛇口
オゾン水は従来オゾンガスを発生させ、特殊な方法で水に溶かした水溶液でした。オゾンガスを水に溶かすには大きな装置を要するなど利用に対して制限がありましたが、ダイヤモンド電極は水を直接電解することでオゾンにするため、ユニットを小型で簡素化することが可能です。生成効率が高いことから、流水をオゾン水にすることも可能となります。
CASE 2

日常に手軽で安全な除菌・殺菌
野菜を洗う
例えばダイヤモンド電極を利用したオゾンユニットでは、除菌手洗い、野菜などの殺菌、洗い流すだけで掃除ができるなどのキッチンやお風呂など生活利用、トイレの脱臭など小さく手軽に使用できることが可能であり、宇宙での活用などオゾン水の活用を広げることが可能となります。

Wastewater

水処理、廃液処理、有機物の分解

廃水には、生分解性の低い有毒物質や残留薬物などの持続性物質など多くの種類の汚染物質が存在し、製造工程や商業的な利用で発生・蓄積されるケースも少なくありません。導電性ダイヤモンド電極を使った直接電解技術で、水処理、排液処理、有機物の分解を可能にします。
  • 用途:水処理、廃液処理、有機物の分解
  • 技術:直接電解
  • 貢献:脱色/COD・BOD低減/難分解性物質 有機物分解
CASE 1

難解性物質の分解
例えば、産業生活排水に含まれるキレート剤、フッ素系界面活性剤などは生物処理されにくいため課題となっていましたが、ダイヤモンド電極では分解可能です。その他、窒素化合物(アンモニア・硝酸)の除去分解、めっき廃水、これまで難しかった有機排水処理へ応用することにより、環境負荷の低減に貢献します。

CASE 2

クリーンテクノロジー
有機電解合成は電極での電子の授受により反応が始まるので、本質的に廃棄物を伴わないクリーンテクノロジーです。日本では排水の脱色についてはまだ大きな問題となっていませんが、世界では各国環境規制が強化され、排水の色規制が進んでいます。今後より高いBODやCODの低減が求められることとなり、ダイヤモンド電極は排水処理の水質改善に貢献します。

Decomposition synthesis

半導体洗浄、樹脂めっきの前処理

ダイヤモンド電極を用いて生成できる電解硫酸は、半導体や自動車の製造工程などで課題となっている毒性や多量な廃棄物などの課題を解決する代替技術として期待されています。
  • 用途:半導体洗浄、樹脂めっきの前処理
  • 技術:電解合成 過酸化物 ( 過硫酸、過リン酸) 有機合成、CO₂からの有用物質合成(ギ酸、アルデヒド)
  • 貢献:環境にやさしい代替技術
電解硫酸

電位窓の広いダイヤモンド電極で硫酸を電気分解すると強力な酸化反応を起こし、過硫酸(電解硫酸)を生成することが可能です。ダイヤモンドは酸に対し優れた耐性をもっており、強力な電解硫酸でも損耗しません。この技術を半導体や自動車の製造工程で代替技術として応用することが期待されています。
CASE 1

半導体の洗浄工程 フォトレジストの除去
半導体の洗浄工程で使用されているSPM技術の代替可能な技術を実現します。
フォトレジストの除去は1ウェーハで数十回以上繰り返される工程で、これまではSPM溶液を大量に必要とし、その廃液処理も課題となっていました。電解硫酸の強力な酸化力はフォトレジストを二酸化炭素と水に分解でき、還元された硫酸は循環して再度過硫酸として繰り返し使用することができます。



CASE 2

樹脂めっきの前処理
自動車部品のめっき工程で使用されているクロム酸の代替品となる技術を実現します。
車のフロントグリル、ドアノブ等は樹脂にめっきが施されていますが、本来樹脂は電気を通さず電解めっきができません。現在は、クロム酸で樹脂を溶解(エッチング)し、触媒金属を定着させ、メッキ加工を行っています。クロム酸には環境規制対象の六価クロムが含まれていますが、代替技術が確立されていないため、現在も除外されず使用されています。ダイヤモンド電極での電解は電子の授受であり、毒性や廃棄物を伴わないクリーンな代替技術として期待されています。

Semiconductor power

次世代半導体のパワーデバイスとして

半導体の素材として現在使用されている、シリコン、シリコンカーバイド、窒化ガリウムに比べ、ダイヤモンドは放熱性や耐電圧性に優れており、地上はもちろんのこと宇宙空間でも安定した動作が可能であり、理想的なダイヤモンドが合成できた場合は、その物理性質上から、最高の周波数、出力が得られることが理論上わかっています。
近年の通信の大容量化に伴う通信処理を飛躍的に向上させる半導体として、また、衛星での利用などダイヤモンドの可能性は非常に大きいものです。
Diam Contact