2025.07.28
電解硫酸によるPPSの表面改質─YouTubeに動画を投稿しました。
動画_電解硫酸によるPPSの表面改質
電解硫酸によるPPSの表面改質
上記動画を公開いたしました。
樹脂と金属は親和性が低いため、こすっても剥離しない金属膜を樹脂表面に形成すること(樹脂めっき)は非常に難しいとされています。
そのため、酸化剤を用いて表面を粗化し、アンカー効果による密着性の向上や、樹脂表面の化学結合を切断・修飾することによる親水化、さらに化学的にめっき層を形成させるなど、樹脂表面の改質という工程が欠かせません。
現在、酸化剤として用いられている重クロム酸カリウムや過マンガン酸カリウムなどは、重金属を含むため環境負荷が高く、今後使用できなくなると言われています。
そのため、重金属を含まず環境負荷の低い酸化剤である電解硫酸が注目を集めつつあります。
樹脂めっきの代表例であるABS樹脂は、内包されているブタジエンに酸化剤が作用することでアンカー効果を得ることができます。
しかし、ポリプロピレン(PP)のような樹脂では表面の粗化ができず、また親水化も難しいため、処理が困難です。
自動車メーカーや部品メーカーからは、有害物質を含まず、これまで処理が困難であったPPやPPSといった難めっき材料にも適用できる酸化剤が強く求められています。
そして、この要望に唯一応えることができる酸化剤が電解硫酸です。
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